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2011年3月31日 (木)

フランス料理とは?(3)

Chartier1_2海外で美味しい店なんてどこか分からない観光客は、どうしてもガイドブックに頼らざる得ない。お高い星付きレストランは本当に美味しいのか?と疑ってかかる私は、旅行のプランを丸投げした姉、姪に、「フランス人だからといって、皆が美味しい物食べてるとは限らない!文化を知るために、味は期待できないけど、安くてレトロなビストロに行く?」と誘ってみた。レトロなビストロという言葉に弱い姉達は、即OK。行き先は、1896年創業の大衆食堂CHARTIERだ。ネットの口コミを見ると、「美味しい、不味い」、「良い、最悪」と真反対な意見に分かれるのも興味深い。

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行列ができると書いてあったので、少し早目に店へ。重い回転扉がなかなか動かない。店内から様子を見ていたギャルソンが、「押して、押して」とお茶目なジェスチャーで応援してくれる。なるほど、古き良きパリの雰囲気漂う名物食堂だ。まだ数組の客しかいないのはラッキーだ(その後、1時間もすると、1,2階の席が埋まり、行列ができていた)。テーブルに着くと、スマートで無口なギャルソンが紙のメニューを持ってくる。メニューはフランス語しかないのに、辞書を持ってこなかったのは痛恨のミス。私が知りうる単語で料理は選択される。「牛の頭」なんてのは、どぉ~?と姪っ子を脅してみる。姉は旅行前からエスカルゴが食べたいと言っていたので、カタツムリ12個を注文。なお、ビーフステーキのようなものは「ゴムのように固い」という口コミも多く、姪っ子の食の好みなどを考慮して、当たり障りのないPoulet(鶏肉)のロティなどと、飲みたかったカルバドスとシードルを注文。すると、スマートなギャルソンは、テーブルカバーに注文を殴り書きし去って行った。

「あの人、どうやって、注文覚えてるん?」

姪っ子の可愛い心配をよそに、何の”ひねり”も加えていないグリーンサラダとエスカルゴがさっさと運ばれてくる。

Chartier3 Chartier4

その後も、あっという間に料理が運ばれてきた。 相席の老夫婦は、血の塊っぽい大きなソーセージや、クリームテンコ盛りのアイスを召し上がっている。
恐いもの食べたさで、もっと注文しても良かったが、私はカタツムリ4個ですでに胃もたれが (;´Д`A ``。
テーブルの上のマスタードを使おうとした姉に、姪っ子が、大きく首を横に振って阻止している。年季が入りすぎて乾いているのだ。同様、オリーブオイルも、酸化してそう。

再度メニューをもらって、デザートを頼む。(うかつに注文すると、クリームだけのデザートが出てくるので)厳選して洋ナシのアイスクリームを頼む。生クリームがどっかりのったアイスの下に、「これは芯か?」という洋梨のダイスが出てきた (;;;´Д`)。

Chartier

「L'addition, s'il vous plait! (ラディシオン・スィル・ヴ・プレ)」と、お勘定をお願いする。スマートなギャルソンは「Oui!(ウィッ)」と言って、ミミズのような字の横に値段を書き並べる。隣りで計算間違いしないか頭のソロバンを弾く姉の視線を浴びながら、ギャルソンは暗算で冷静に金額を弾き出す。3人で51ユーロちょっと。や、安い。

店を出るため、出口へ向かうと、懇願するような目で東洋人男性客のグループが私達に「すみません!」と声を掛けてきた。「辞書引いてみたけど、さっぱり、メニューわからないんです。何が美味しいかったですか?」

「これは、タルタルで、これはポトフ。こっちはサラダ系。このステーキ系は固いらしいですよ。トマトサラダ頼むと、トマト・スライスがまんま出てくるっていう感じですし・・・。エスカルゴも、まぁまぁ・・・で、何が美味しいかと言われますと・・・うーーん。まぁ、何が出るかお楽しみということで、頑張ってください!」

と半ば、放り投げて来た。そんな私に姉は「牛の頭ってのと、クリームだけっていうデザートを、何か言わずに勧めたら良かったのに」と、悪魔のように囁いた。

圧倒的に観光客が多いが、古き良きパリの雰囲気と、相席の客との楽しい時間、大衆文化を知る意味では、良い店ではなかろうか。味の名店に行くには、やはり現地に住む知人を作るべきであろう。

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