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2014年7月11日 (金)

雨の日に思い出す(2)

あれは昔、フランス語を話せるようになれば、「何かになれる」と思い込んでいた恥ずかしい勘違い女だった大学生の2年次。

Presavvynee_2

若い仏人女性の講義を受講していた。いつもタイトなミニスカにハイヒール。左利きで板書するフランス語が恰好良く見え、その字体を真似してみたりした。研究室に入ると、タバコの匂い・・・これぞ当時の粋なフランス女か?

Claire

同じ講義を受ける学生の中に、二人の「王子」あり(「星の王子さま」のイラストのように、髪がクルクルしていたからそう呼ばれていたのだが・・・)。

一人は「昔、やんちゃしていた」という不良王子。労働者問題を熱く語る、義理と人情に厚い男。

もう一人はフランス研究を極めるため大学院を目指す男性。ナイーブな感じが、まさに「Petit Prince = 星の王子」。

Deuxprinces_2

ある日、先生が1本の古い映画のビデオを持って来た。全編セリフが歌の「シェルブールの雨傘」だ。

「ビデオで聞き取れる仏語を書き出し、話を要約してください。」

仏語初中級レベルじゃ「ジュ・テーム、モナムール」の連呼しか耳に残らず、聞こえた言葉はカタカナで殴り書きが精一杯。

(運悪く、先生に当てられた不良王子による解説)
「フランス語はさっぱり分からんが、イチャイチャカップルが別れた後、欲に負けた女は金持ちのスケベオヤジと結婚。何年後かに昔の恋人と会うが・・・て話?」(遠からず、そんな話か・・・) 

(星の王子による完璧なあらすじ)
「(聞き取ったフランス語を交えながら)雨傘店のジュヌヴィエーブは戦争のため別れた恋人を待つのをあきらめ、宝石商の求婚を受け入れた。何年後かにガソリンスタンドで昔の恋人と会うが、互いの子供の名前は・・・。」

Cherbourg

オサレな雨傘を見ると、頭の中に「シェルブールの雨傘」の悲しいメロディーが流れてくる。と同時に、主人公の女優の名前を「カトリーヌ・”ド”ヌーブではなく”ドゥ”ヌーブ”ですっ!」と先生が怒っていたのを思い出す(日本人があらゆるフランス語の「ドゥ」を「ド」と発音しているのが許せないらしい)。

硬派だった不良王子。ある日、何故かホストのバイトを始め、「人妻」と密会していると告白。以来、大学へ来なくなったのだが、今、何してるんだろう。

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コメント

うんうん、私も見ましたわ(実はフランス語サークルだったので。。仏文科じゃないんですけど)
私も、モナムー、ジュテームの連呼にしか聞こえませんでしたよ。

あのテーマ曲が哀愁ただよってて、本当にノルマンディーに行きたくなりましたよ。胸がキュンキュンしますね~。

天然パーマの王子二人、キャラが濃い!

そして、ドゥ?ヌーヴのファッション(なぜかノースリーブの上にコート)にも惹かれましたねー。フランスの人って本当おしゃれ上手ね、っていうイメージは今も変わりませんねー。

ああ、あのころから大分たったなあと再認識しましたよ。

投稿: andymom | 2014年7月11日 (金) 23時22分

club andymomさん、

実は私、この授業の中(しかも途中で早送りされた・・・)でしか観てないんです。
フレンチポップやシックなインテリアや雨傘がなんてオサレで、いいなぁ~とか、最後の別れが「おい、それでいいんかいっ!」っていう印象くらいで(笑)。
観たのも相当昔だけど、それよりもずっと昔の映画だけど、シックなバービー人形のようなドゥ・ヌーブ(16歳tって設定はどうかと思うが)が美しく、ファッションもリバイバルでいけるんじゃない?って気がしてしまいますね。

あ、ノルマンディーと聞くと、カルバドスに漬けたカマンベールチーズがあるそうですが、食べてみた~い!

投稿: サヴィねぇ | 2014年7月12日 (土) 00時01分

シェルブールの雨傘!
劇団四季でミュージカルの「壁抜け男」を見てとても素敵だったので、同じ作曲家(とかそんなつながり)だからと少し(一年くらい)前にDVDで見ました。
壁抜け男ばりのポップでキュートでコメディでほんのりビターなお話かしら、と思って見たのですが。
男女の繊細な機微を理解しないタイプの私にはシェルブールの雨傘のしっとりな世界は「…、ふーーん、それで?」という感想でした(´ρ`)

それにしても、フランス語の先生、格好よい先生だったのですね!
(ものすごく小声で言っちゃうのですが、数少ない私の知っている普通のフランスの方、みんな素敵ないい人なのですが、「おフランス」から連想されるスタイリッシュな美男美女とはいつも微妙に方向性がずれていて(゚ー゚;
サンプリング数が少ないのかしら、それとも、「おフランス」ってメディアの中の幻想なのかしら、と思っちゃったりでした。。。)

投稿: KYO | 2014年7月13日 (日) 19時10分

club KYOちゃん

元気?? お芝居の方も、色々観に行ってるようですね! 私は専らモニターやスクリーンで、舞台で空気の振動、熱、においを感じる楽しみ方できてないわ〜。
シェルブールの雨傘、壁抜け男とは、ガラリと違う作品ですね。(って、壁抜けの方は読んだことしかないけどcoldsweats01)
「前半のベタベタお涙から〜の、最後のドライ過ぎる別れを、ミッシェル・ルグランの旋律が無理やり切なくしてるんじゃないの?」と、これを観た若い頃は消化不良感満載でしたよ。が、今となっては、若い恋から卒業した大人の女の強かさ、その淡々な描写にかえって切なさを感じるかも。
もう20年以上前の仏人先生、多分当時だいぶイキッてたパリジェンヌだったのでしょうが、もう一挙手一投足が「フランスのエスプリ?」なんて思ってたな〜(笑)。 でも、その他で知りうるフランス人への私のイメージは、「オサレ」なスタイリッシュさより、「適度な変人、こだわりのナルシスト」という方が強くて、フランスに持っていた幻想は小気味良く崩れました〜。

投稿: サヴィねぇ | 2014年7月15日 (火) 02時43分

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